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紙面から

4回転尻もち美姫15位/フィギュア

フィギュアスケート女子フリーで転倒する安藤美姫(撮影・田崎高広)
写真=フィギュアスケート女子フリーで転倒する安藤美姫(撮影・田崎高広)

<トリノ五輪:フィギュアスケート>◇23日◇女子フリー

 安藤美姫(18=愛知・中京大中京高)の挑戦は、4年後のバンクーバー五輪に持ち越された。04年10月のスケートカナダ以来、1年4カ月ぶりに4回転ジャンプに挑んだが、成功せず総合で15位に終わった。演技後、バンクーバー五輪を目指すことを宣言。気持ちをリフレッシュして、新たな目標に向かう。村主章枝(25)は前回ソルトレークシティー五輪の5位から順位を1つ上げたが、メダルへあと1歩届かず4位だった。

 夢の半分は4年後に持ち越された。安藤は最初のビールマンスピンを終えると、緩やかな孤を描いて4回転ジャンプの軌道に入った。鋭く空中で3回転以上回ったが、降り立つ右足がこらえきれずに尻もちをついた。「降りられるかと思ったけど、甘かったです」。ただ、勇気ある挑戦に、場内の拍手は温かかった。

 初めて、プログラムの最初に4回転を持ってきた。これまではいつも連続ジャンプが最初だったが、失敗すると弱気になって4回転挑戦を回避していた。「最初にトライすれば、勢いに乗れる」。年明けからキャロル・ヘイス・ジェンキンス・コーチに本格的に習っていた。「4回転キング」と言われたティモシー・ゲーブルを育てた名伯楽。「腕をしっかり前で組んで、体を上に持ち上げるようにして跳びなさい」と回転速度を増す跳び方を教わった。成功率は徐々に増した。

 ただ、4分9秒の「蝶々夫人」をかけた通し練習では、1度も成功していなかった。想像以上に体力を奪われる大技の失敗は、後半に響いた。予定した2度の連続ジャンプはいずれも1度目で失敗。3回転ジャンプではよろけてフェンスに手をついた。「4回転で力尽きました。足が疲れて」とため息をついた。

 骨折していた右足小指のけがは、完治していなかった。「本当のことを言うと完治していません。骨はくっついているけど、跡が残っている。薬をのんで、痛みを抑えているんです」。終始笑顔で終わった会見と異なり、会場外で母明美さんの顔を見ると、大粒の涙がほおを伝った。不安と苦しみからの解放と、悔しさ。18歳の少女は、夢舞台だった最初の五輪を終えた。

 かつて、トリノ五輪後は「結婚して子供を産みたい」と夢を話していた。だが、今は違う。2度目の五輪となった荒川から「1度目と2度目は全然違う」と聞かされ「ちょっと味わってみたいな」。来季も、新しく変えたばかりのフリーのオペラ「蝶々夫人」を使う。10年バンクーバー五輪へ、安藤が再び前を向いた。

[2006/2/25/09:58 紙面から]



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