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紙面から

美姫、ジャンプ難度大幅変更!

左胸と右手首にイタリア国旗の赤と緑をあしらったSP用の新衣装で公開練習を行った安藤美姫(撮影・鈴木豊)
写真=左胸と右手首にイタリア国旗の赤と緑をあしらったSP用の新衣装で公開練習を行った安藤美姫(撮影・鈴木豊)

 フィギュアスケート女子代表の安藤美姫(18=愛知・中京大中京高)が、最後はジャンプで勝負に出る。女子ショートプログラム(SP)は今日21日午後7時(日本時間22日午前3時)に幕を開ける。新フリー曲「蝶々夫人」に変更した安藤は、本番での挑戦を宣言する4回転ジャンプだけでなく、そのほかのジャンプも難度を上げてきた。昨年身につけた表現力を土台に「ジャンプの安藤」への原点回帰。そのためにも、まずはSPをミスなく終える。

 待ちに待った夢の舞台で、安藤は原点に戻ることを決めた。23日(日本時間24日未明)のフリーで演じる新プログラム「蝶々夫人」。演技構成予定が20日明らかになったが、その中には「ジャンプの安藤」と呼ばれてきた本来の姿が詰まっていた。

 切り札の4回転サルコーが入っている。だが、それだけではなかった。難度が1段階上がったジャンプが、1つ増えた。疲れを配慮され得点係数が1・1倍と高くなる後半に、あえて連続技も増やした。難度を上げた変更点4カ所のうち3つがジャンプ。さらにもう1つ、ジャンプの難度を高くする可能性があるという。「出られるだけで素晴らしいこと」と話す五輪でメダル獲得へ勝負をかけるのは、やはり得意のジャンプだった。

 表現力の上積みがあっての判断だ。昨年まで演じたジャズの名曲「マイ・ファニー・バレンタイン」では、苦手だった表現分野に挑んできた。スローテンポの曲調にリズムが合わせづらく、得意のジャンプでは失敗も目立った。持ち味の躍動感あふれる演技とは違ってもいた。だが「演技点」と呼ばれる表現力を示す5項目では、失敗が続いた終盤の大会でさえ6点台後半から高いレベルの7点台を維持した。曲の変更も「よりよいものを求め、プラスの意味で変えた」から。土台をきっちり築いた上での、原点回帰だった。

 「ジャンプで勝負」を決めたからか、安藤は確実に調子を上げてきた。18、19日の練習では計2度、4回転ジャンプを完ぺきに決めた。それ以外の3回転ジャンプもほとんど転倒なく成功させ、日本代表の城田監督が「ジャンプは心配ない」と言い切ったほどだ。この日の練習では硬さも見られたが、イメージは悪くない。

 本番が近づき、精神的には張り詰めてきた。19日に行われた日本勢女子3選手の共同会見では、亡くなった父親に対する思いへの質問に突然大粒の涙を流した。直後の抽選会では元気な笑顔を取り戻したが、夜の練習は休んだ。それでも城田監督は「安藤の性格だから、たぶん大丈夫でしょう」と心配していない。直前の米国合宿からずっと母明美さんが帯同し、精神面でもフォロー。緊張するであろう大舞台も、普段通りの環境が整えられている。

 「いつか私も…」。98年長野大会の荒川静香の演技を見て、思いをはせた世界の祭典。その場に立つ日がいよいよやってくる。出番は、全29選手のほぼ真ん中で日本人トップの14番目。「年上のお姉さん(村主と荒川)に頑張ってついていけたら」とはにかむ安藤が、心を決めて五輪のリンクに立つ。【今村健人】

[2006/2/21/09:51 紙面から]



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