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王が恐れる女・大菅「メダル狙える」

最終調整に臨む大菅(共同)
写真=最終調整に臨む大菅(共同)

 大菅小百合(25=日本電産サンキョー)が、メダル争いに急浮上だ。今日14日に行われる女子500メートルの金メダル候補、王曼利(中国)の指導者であるケビン・クロケット(旧姓オーバーランド)コーチが、警戒する相手に大菅を挙げた。同コーチは98年長野五輪男子500メートルで銅メダルを獲得した実力者。最強のライバルと指名された日本記録保持者が、悲願のメダル獲得に向かう。

 今季W杯6戦4勝で不動の金メダル候補に挙げられる王が、大菅の勢いを怖がった。本命サイドが日本のスプリンターを要注意人物に挙げた。中国を指導するカナダ人のクロケットコーチは、7日の記録会で日本選手の動きを入念にチェック。本番を見据えて答えを導き出した。

 「一番警戒しなければいけないのは大菅だろう。記録会のタイムもそうだが、以前に見たときよりも体の動きが良くなっていた。調子が上がっているのではないか。吉井、岡崎も強い選手だが、彼女たちより、こっちにとって問題な存在になる」。

 自身は清水のライバルとして98年長野五輪で銅メダルに輝いた。直前の雰囲気は大事という持論を強調しながら、日本記録保持者の勝負気配を最も強く感じ取っていた。8日にトリノ入りし、記録会に出ていない王も「日本選手はいつでも侮れない」と、警戒心を持っている。

 指名を受けた大菅は、13日の前日練習でも軽快な動きを見せた。時折リラックスした表情も見せ、仕上がりの良さが目立っている。02年ソルトレークシティー、04年アテネに続く3度目の五輪で余裕も感じられる。今村コーチは「精神的にも落ち着いているし、いい流れできている」と話す。

 記録会は全体のうち2番目の38秒54をマーク。1位のジュロワ(ロシア)に100分の7秒及ばなかったが、最初の100メートル通過は理想通りの10秒49。8割程度の力での好タイムに「本番でもこのくらいで入れればいい。(メダルを)狙える位置にいる」と手応え十分だ。

 日本勢にとっても、打倒王が合言葉になっている。大菅は「最初の100メートルで食らい付ければ大きな差はない。何とかしたいですね」と闘志を燃やす。日本の要注意人物が、世界の王を脅かす。【村上秀明】

[2006/2/14/11:00 紙面から]



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