紙面から
美姫「札幌の恋人」リンとうりふたつ

- 写真=トリノに到着し笑顔を見せる安藤(撮影・今村健人)
目指すは「トリノの恋人」。フィギュアスケート女子代表の安藤美姫(18=愛知・中京大中京高)が12日、調整先の米クリーブランドからイタリア入りした。安藤は、72年札幌五輪銅メダリストで「札幌の恋人」と呼ばれたジャネット・リン(米国)にあこがれる。キャロル・ヘイス・ジェンキンス・コーチも「ミキはリンにとても似ているし、彼女なら超えられる」と、かつての氷上のアイドルとだぶらせ、勇気づけた。
安藤にとって、ジャネット・リンとの出会いは偶然手に取った雑誌だった。写真を見て「笑顔がすてきで良いなと思ったんです」。04年、スケートに楽しさを見いだせず、笑顔を忘れ始めていたころだった。見る人の心を癒やす笑顔に魅了された。雑誌は切り抜き、手元に置いてある。ヘイス・コーチらにも、リンの話をたくさん聞いて回った。
リンの全米選手権5連覇などを、直接見てきたヘイス・コーチは言う。「ミキはよく、リンのブロンドヘアでかわいい容姿や、音楽の使い方がとても好きだと言っている。でも、ソフトな演技や笑顔、表現力、何より、素晴らしいスタイルを持っているところはそっくり。時代は違うけど、ジャンプはミキの方がずっとうまいしね」。昨年5月から指導してきた教え子にも、ヒロインになる可能性が十分あるとした。
21日の女子ショートプログラムまで、あと1週間に迫った。「(札幌五輪は)リンの五輪だったし、それはすごいこと。名前を覚えてもらえるような人に残るのは難しいけど、私もリンのように滑りたい」。あこがれの人に1歩でも近づきたい。米国での調整を終えた安藤に、大きな発奮材料が加わった。
米国から約13時間の長旅でトリノ入りした安藤は「体調はばっちりです」と笑みを浮かべた。10日の開会式はテレビで観戦したため、五輪という実感はまだないという。世界の女子で唯一成功している4回転ジャンプについても自ら切り出し「夢の舞台でトライできる夢がかなえられてうれしい。メダルどうこうではなく、自分の演技をしたい」と意気込んだ。
[2006/2/14/08:42 紙面から]
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